冷たい怒り

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時は昨日へと遡る。 「うーん……」 いつものようソファーにもたれながら、珍しくミュウは気難しい表情を浮かべていた。 「あら、どうしたんですか?」 前に座り家計簿をつけていたブラッキーがそれに気づく。 「うん……ほら、最近、こう大きな仕事がないからさ……」 「ああ……」 ブラッキーも頷いた。 確かに、小さな依頼……留守番とか、草むしりとか、掃除とか、そういうのはぼちぼちあるし、生活には困らない。 しかし、やはり人間欲が出るもので。
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