はじめて

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「っ・・・あ、はぁ、っ!」 動くと、ぎしっ、とベッドがきしむ音がした。 小説とかではよく聞くこの効果音1つでも、まさかこんなに破壊力があるなんて思わなかった。 「痛くない?・・・って、前をこんなにしていて苦痛なんて無いよね・・・」 アーサーのものを触ると、すでに先走りと思われる液体で濡れている。 「な、ぁっ!?ヒュ・・・?」 それに触れられた途端に跳ねる腰、反らされる喉。 見下ろしている背中も白く、繋がっている部分からは早くも水音と肉のぶつかる音が響く。 ・・・彼は快楽に弱いのか。 そう思えるほどに、自分のものを締め付ける肉壁は心地よく絡み付いてくる。 初めてではないのかと疑いたくなる。 でも、最初に入れたときのあの苦痛の表情は、多分忘れられないと思う。 ゆさゆさと腰を揺らしながら、それにあわせて声を上げるアーサーに、笑いながら告げる。 「好きだよ、アーサー」 俺がいつか消えても、アーサーの事はずっと憶えてる。 だけど、アーサーは忘れて、新しい人と付き合っていってな。 そう言えないままだったけれど、なんとなく意味を察したのか、涙を零したアーサー。 「ばか・・・わかってるよ・・・・・」 どこまで解っていたのかは定かじゃない。 けど、その優しさに泣きそうになった。 だけど、腰は止まらない。 本能が、もっと目の前の獲物を犯し尽くせと叫んでいる。 しかし、自分の限界は早くも訪れたのだった。
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