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ふと気づくと、そこは見覚えのある草原だった。
ここは、『彼』が照れながら教えてくれた、『彼』の好きな場所。
と、自分の後ろから小さい声が聞こえてきた。
振り向くと、そこには教えてくれた本人がいた。
声を掛けてみるけれど、金髪の彼は全く気づかない。
よく見ると、肩が小さく震えている。
・・・・・泣いて、いるのだろうか。
すっ、と音も無く近づくと、その『彼』の前には立派な墓がある。
(誰の、墓?・・・でも、知っちゃいけない気がする。)
その時、『彼』が口にしたのは、驚くべき事実。
「なんで消えち(死んじ)まったんだよ・・・、―――――!!!」
・・・その後に続いた名前は、紛れも無く今ここに居る、自分のものだった。
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