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森本は浅垣町の隣町に住んでいた。
都会とは言い難いが浅垣町よりはずっと大きな町だ。
ただ隣町とは言っても浅垣町に行く為には、大きな山を一つ越えなければならない。
森本が町に着いた頃には、日はすっかり昇りきっていた。
・
森本がさえの家に着くと、そこには大勢の人が押しかけていた。
家の前の庭に何台もの車が停まっている。
一台はパトカーだ。
他には車に社名を書いている新聞社とテレビ局の車が、一台ずつ停まっている。
それ以外の数台はおそらく町の住人の車だと思われた。
森本は庭に残った僅かなスペースになんとか車を押しこんだ。
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