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さっき森の中で聞いた銃声が脳裏を過ぎった。
多分、あの研究員は殺された。
それは恐らく俺を庇ったのがバレたせいだ。
どうして研究員が手を貸してくれたのか、それは自分でも分からない。
別に知り合いですらないし、研究員がわざわざ実験動物を逃がすような真似するのも理解不能だ。
まぁ、そのお陰で助かったんだけど…。
「なーにぼんやりしてんのー?」
男がニヤニヤしながら顔を覗いてきた。
…なんかさっきっから知らない奴に絡まれてばっかりだな。
何なんだ、一体…。
「あの、俺の事はほっといて下さい。」
「ほっとけないんだなーこれがーねえ、いいじゃん。行こうよー。」
クソ…しつこいな…。
「しつこい男は嫌われるよー」
「あ?!」
どこからか声が聞こえた。
男の声だ。しかし周りを見ても人影は無い。
どこから…
「ブッ」
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