第二章  始まり

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自転車で5,6分で裏町に着くと、早速聞き込みを開始した。 だが、聞けども聞けども三光火薬店は見つからない。 ただでさえ人通りの少ない裏町を二人でニケツしながら探していた。 声をかけ続けること七人目にやっと知っているという女性に巡り会えた。 その女性の言うとおりに進むと確かに三光火薬店はあった。 三光火薬店は今では珍しくなった花火のばら売りがメインらしいのだが、どう見てもデカすぎる打ち上げ花火が飾ってあった。 もちろん爆竹や癇癪玉、ロケット花火もあるのだが、手作りの花火も一度やってみたかったので素直に手持ちと吹き出しの花火を2500円でセレクトしてもらった。 しかし、普通にホームセンターなんかで買うと2500円で5人は遊べないのだが、ここではかなり大量に買うことができた。 この時はまだここまで来て良かったと思っていた。 裏町からの帰り道、古墳と墓地の間の道を通るときはやはりなんとなく薄暗い感じがした。 時間はまだpm3:30だ。 まだまだ日差しが強く暑い時間帯だ、しかしこの道は別に影になっている訳でもないのになんとなく薄暗く寒気がする場所だった。 無言でその道を通り過ぎてお地蔵さんの前を通り過ぎる時、クモの巣に引っかかるような感覚があったがクモの巣だと思って払い落とした。 その時はきっとこれが今の世界と自分達を繋ぐ糸だと言うことを知らなかった。 古墳を回りきって活気のある街に戻ってきた。 いつも家の車にガソリンを入れるガソリンスタンドの前を通り過ぎようとした瞬間それは起きた。 一瞬にして世界が紅に染まった、そしてその瞬間爆風でぶっ飛ばされた。 そして世界が暗くなっていった。
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