晴れ、時々巫女。

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 歯磨きを終え、着ていたパジャマを脱ぎ捨てて箪笥から一番上にあったTシャツを引っ張り出し、着替える。  ど真ん中に『まったく、○学生は最高だぜ!』とか書いてあるが最早それにすら気付いていない。  その上からカッターシャツ、指定ズボンを着てベルトを締める。 カッターシャツは布地が薄いため下の『○学生(以下略)の文字が透けて見えるがやはり気付いていない。 というか気にしてないのかもしれない。  その文字は社会的にけっこう危険な気がするのだが。  所変わって台所。  陸の親は共働きだ。よって弁当は作って貰えても朝食まではない。 「まあ、いつもの事だけどさ……」  テーブルの上には弁当と小さなメモ用紙が置いてあった。  その内容は、これでもかというほど丸っこい字とカラフルなペンで長々と遅刻しないように、だとか気を付けて登校しろ、帰りは何時になる、といったことが書き連ねられていた。  ちなみに、陸の母親は39歳。 そろそろ年齢によるお肌の曲がり角に差し掛かる歳である。 「40目前子持ちの人が書く字か……?これ……」  呆れの見える顔で弁当をバッグに突っ込み、余っていた食パン(6枚切り)をくわえて時計を見た。  時刻は8時22分。
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