一、黒板を見ない少女

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「ど、どうも!」 まるでコントのように支倉さんも同じように両手でそれを受け取る。 こんなに騒いでるのに、周りの人が全然驚かないことが、うちの教室のうるささを物語っている。 そんな中、手渡したノートの上からチョロっと目だけを覗かせて、上目遣いでオレを見る支倉さんの質問。 「えっ、まさか中見たの!? これ!」 「あ、えーっと……」 オレが答えに詰まっていると支倉さんはノートをしまい机の上に突っ伏してしまった。 「…………私、もうお嫁に行けない」 「そこまで!?」
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