47人が本棚に入れています
本棚に追加
「いちごたん……これを見るんだ」
「……! こ、これは……アメちゃんです!? 」
「これが欲しかったら俺の嫁になれ! 」
それははスーパーで特売してるいちご味のアメ、100個入りだ。いちごって名前だからもしかたらいちごが好きなのかもしれない。いや、そんな安易な……
「………く」
いちごたんは案外揺らいでいるようだった。マジか。
なら、追い打ちをかける!
「今ならもう一袋ついてきます」
「!!!! 」
あと一歩。あと一歩で俺は伝説のロリコン、光源氏を超えられる……。
「俺の嫁になれば、命助かるんだよ? 今のいちごたんじゃ絶対に俺に勝てない」
「確かにそうです……蹴っても、殴っても、斬っても、魔王はなぜか嬉しそうでした……」
「当たり前だ。幼女にならぐちゃぐちゃにされても、それはご褒美だ。たとえ伝説の剣エクスカリバーでもね」
いちごたんは決断してようだ。顔をあげ、俺を睨む。俺はその顔を脳内保存する。今夜のおかず決定だ。可愛い。
「……わ、わかりました。でも、約束がひとつあります」
「なんだい? 嫁の頼みならなんだってするぜ? 」
「ボクと一緒に旅してきたパートナー、お兄ちゃんを殺さないでください! 」
「お兄ちゃん……あぁ、一緒にこの城へやってきた男か」
「はい」
そのお兄ちゃんとやらは、この城の門番と戦い、負けた。丁度捕縛していたからよかった。
「セコム。連れてこい」
「御意」
最初のコメントを投稿しよう!