プロローグ

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  「坊ちゃん、申し訳ありませんが観光でしたら、平日はこの墓地は、公開していないのですが……」 どこから、入り込んだのか、その少年に対して、男は丁寧に説明したのだが、少年はそれ対しておおよそ関係のない返事をした。 「おじさん、この古いお墓に眠っている、アメリカ人は、海軍の水兵さんで、150年前に海を渡って日本にやって来て、24歳で死んでしまったんだってさ」 「ん? 墓誌を読んだのかな? おじさんは、この墓地で働いてるのだけど、英語が苦手で、このお墓にどんな人が眠っているのか、知らないんだよ、坊ちゃんは英語が読めるのかい?」  
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