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流暢な女性の電子音が響く。継ぎ接ぎの声などではない、電子音こそ機械的な印象を与えるが発音は違和感をまるで感じさせない。
「おいおいwwwプロビデンスよおwww俺っちは幽霊みたいなもんだぜwww? 年中無休24時間体制でゲーム出来るぜwww」
『では私の代わりに年中無休24時間監視作業をしてくれますか?』
「さぁてwwwwwそろそろ良い子は寝る時間だぜwwwwプロビデンスも良い夢見ろよwwwwwww」
『お言葉ですが、私は多重命令言語式(プログラム)で構築されたAIですので。定期メンテナンス以外では就寝と呼ばれる行為は致しません。また夢を見ることもありません』
プロビデンスはその命令言語式を描き上げた人物が変態故か、ある程度のジョークも返す事もできる、また機械故の律儀さも持ち合わせている。
割りと笑えないジョークで中枢室を追い出されようとしているディーはそそくさと電子遊技機を片付けている。どこか茶色い毛で覆われた背中に哀愁が漂う。
『……警告。屋敷内に無許可の転移反応を確認しました』
「あんwwww? 転移www? おいおいwww何処のドイツだよwwwこの屋敷で転移使うとかwwwwwバロスwww今頃壁に埋まってるだろうなwwww」
『転移反応は迷宮区から感知されました。現在、自由移動型映写送信水晶装置を向かわせています。直ぐ目標を補足できるでしょう』
ふーんwwwと何の気なしにディーは笑う。しかし――
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