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どうも、ナナです。
あーこんな女みたいな名前してるけど一応男です。
両親がつけてくれたこの名前は、からかわれたりとかもあったけど結構気に入ってたり。
はい、で、突然ですがうちの三つ子の三番目、アカが遊べ遊べと言ってくるので希望どおり遊んでやろうと思います。
「ねーナナ兄遊んで~」
「わかったわかった。で、なにで遊ぶんだ?」
「しりとり!」
アカは元気よく手を挙げて言う。
しりとりか……実にポピュラーかつ奥が深いゲームだ。
僕は以前友達に『る』攻めをされて惨敗した記憶がある。
だからといって小学生相手に本気になる必要はない。
ほら、一応当方大学生なもので……。
大人気ないというか、体裁が悪い。
まあ、軽くあしらってやろう。
「いいぞ、やろうか」
「じゃあ『しりとり』!『り』ね!」
「『りす』」
「『スリラー』!」
「『ライム』」
「『ムーンウォーカー』!」
なぜにマイケルずくし!?
そもそもお前は彼を知ってる世代じゃないだろ!
僕は深く息を吐いてしりとりを続けた。
「……『枯れ木』」
「『キン肉マンゼブラ』!」
「……『ラッキー』」
「『キン肉マンスーパー・フェニックス』!」
「なぜキン肉マン!」
「や、学校でキン肉マン流行ってるんだ」
いまさら流行るとかどんな学校だよ!
……しかし小学生を侮っていた。
ガンガン知識を吸収する時期だからなあ、もしかしたらもうそこそこやれるのかもしれない。
ちょっと攻めてみよう。
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