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「オスじゃない!
イサはオ・ト・コ。旬とは正反対のジェントルマン!」
まるで体に、バネがついてるみたいに
私は勢いよく、ソファから立ち上がった。
「わかった、まぁ座れって」
旬は苦笑いで反対側から
私の肩を両手で、ゆっくりと押す。
むむっ……。
「ゆ、ゆず?」
「…」
てこでも動くもんか。
私は涙目で抵抗した。
旬にあおられて
ムクムクと膨らんでく不安を
なけなしの理性で抑え込む。
「いやだな……冗談だって」
旬は引きつり気味の顔で、そう言った。
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