ご褒美

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私は、いつもよりかなり早いペースでお酒を飲んだ。 櫻井課長との会話の楽しさが、余計にそうさせてたのかもしれない。 櫻井課長がグラスを片手に、 「綾瀬は彼氏いないのか?」 と聞いてきた。 「いません。」 と私は、普通に答えた。 「若いのに、寂しい生活を送ってるなぁ~。」 確かに前までは彼氏が欲しかったけど、今の私は、 「全然寂しくありません。」 櫻井課長に毎日、ドキドキしてるから…。 「ハイハイ、強がっちゃって。」 櫻井課長は笑いながら言った。 私もムキになって 「本当だもん。」 あっ…、タメ口になっちゃった。 そんな私に、櫻井課長は、あのキラースマイルで、 「そんな言い方して、綾瀬は、可愛いなぁ。」 「!!!!」 冗談だと分かっていても、お酒と、櫻井課長の笑顔で、頭がくらくらする。 私は、動揺を悟られないように、 「課長は、奥さんと毎日ラブラブな生活を送っているんですか?」 櫻井課長は、 「オレ、奥さんの事、元々、好きとかそう言う感情なかったし。」 冗談なのか、本気なのか分からない表情で、課長は言った。 さらに課長は、 「何か、向こうに押しきられて、結婚したようなもんだし。」 と言った。 私は、何て言っていいか分からず、 「またまたぁ~。」 と冗談ぽく言った。
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