28人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらくして、櫻井課長が、
「そろそろ帰るか。」
と言って、席を立った。
私は、少し寂しい気持ちになって、
「はい…。」
と言って、課長に続いた。
櫻井課長と、駅に向かって並んで歩いていた。
この日の私は、相当、酔っぱらっていたんだと思う。
だから、課長といる時間が楽しくて、いつもより余計に寂しさを感じていたんだと思う。
課長と少しでも一緒にいたくて…
だから、つい
「課長!うち、ここから近いんですけど、うちで飲み直しませんか?」
どうして、こんな事を言ってしまったのか、自分でも分からない。
課長は、ニヤリとしながら、
「綾瀬は、寂しがり屋なのか?」
と言った。
いきなり自分の部屋に誘うなんて、軽い女って思われたかな…。
しかし、お酒のせいなのか、私の思考回路は完全に、ショートしていた。
私は、
「課長ともう少し、一緒にいたいんです!」
なんて言ってしまった。
こんな事言って、後で思い出したら絶対、後悔するパターンだよ。
穴があったら入りたいって…。
そして自分に自分で、何言っちゃってるの私!ってツコッんでるよ…。
しかし、今の私は、自分の気持ちに忠実に行動していた。
最初のコメントを投稿しよう!