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先に仕事を終えた私は、課長の事を忠犬ハチ公のように待っていた。
さっき、課長から連絡があってもうすぐ着くらしい。
課長を待っている間、しっかり化粧も直した。
そこで、
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴った。
私は、玄関を開けて、課長を家に招き入れた。
課長は、もうすっかり慣れたように、スーツの上着をハンガーにかけ、ソファーに座った。
私もその横に、甘えた猫のように課長にくっついて座った。多分私が猫なら、喉がゴロゴロ鳴っていると思う。
課長は、
「暑いんだけど。」
と、冷たい顔で言った。
私は、頬を膨らませて、怒ったアピールをした。
課長は、ふっと笑って、
「冗談だよ。舞はくっつき虫だからな。」
と言った。
私は、
「虫って、例え嫌だ。」
と言った。
私は、課長といるとここぞとばかりに甘える。
課長は、
「こんな可愛いくっつき虫なら大歓迎だよ。」
と、私の頬をつつっきながら言った。
課長も私の事を、極上に甘やかしてくれる。
私は、課長といる時はこの部屋が、甘ったるいハチミツの中みたいになる。
それもトロトロの。
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