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朝礼が終わると私は支店長に呼ばれた。
「今週の金曜日に、歓送迎会やるからお店の予約よろしく。」
「分かりました。」
櫻井課長に店選びがださいって思われないようしないと…。
いつもだったら予算に合わせて適当に店を決めるけど、河上さんの言った通りかっこいい人がいると、会社に来る張り合いがあるかも。いや、会社には仕事しに来てるんだけどね。
今から仕事だというのに私の能はすっかり歓送迎会の店選びで占められてしまった。
「あっ!藤田君ちょうど良かった。」
そこには同じ支店の唯一の同期の藤田君がいた。
「なんだよ綾瀬、俺もう客先行かなきゃいけないんだけど。」
藤田君は、営業カバンを抱えて今にも出かける勢いだった。
「今日帰りに歓送迎会のお店選ぶの手伝ってほしいの、今日暇?」
「いいよ。じゃ、いつものとこで、久々に飲みながら決めようぜ。」
「ありがとう。じゃ、また帰りにね。」
藤田君は、腕時計を見ながら出ていった。
よし!私も頑張って早く帰れるようにしよう!
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