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仕事が終わる時間がちょうど藤田君と同じになり、二人で駅前の居酒屋へ向かった。
居酒屋で飲みながら二人で携帯で、歓送迎会のお店を探し、予約までスムーズできた。
「綾瀬、櫻井課長の顔は結構好みだろ。」
藤田君が嫌な笑顔で聞いてきた。
「かっこいい方だとは思うけど、それだけだよ。」
私はなるべく平静を装おって答えた。
「だって、綾瀬、歓送迎会の店選ぶだけでやけにテンション上がってたじゃん。」
「普通だよ。」
「確かにあの顔であの色気なら、綾瀬が落ちるのも時間の問題だな。ただでさえ彼氏もいなくて飢えてるのに。」
「うっ…。」
悲しいことに否定できない自分がいる。
「いいの、しばらくは仕事頑張るから。」
「綾瀬じゃ相手にされないかもな。綾瀬は見た目はキレイな方だけど、しゃべると残念な感じだからな。」
と藤田君はビール片手に笑っていた。
何も言い返せない私もビールをぐびっと飲んだ。
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