序章 私

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「……もしかして、名前がないの?」 女の人が聞いてきた。私は、無言で頷いた 「……そっかぁ。名前がないのか じゃあ、しばらく私の家に住まない?」 私は、わからなかった。この人は何を言っているのだろうか 家?周りを見るかぎりでは、小さな雲が点々としているだけで、家らしき物はなさそうだ 「……ひょっとして、私の家って雲の上にあるって思ってた?」 私はゆっくりと頷いた。女の人はクスクスと笑った 「クスクス……ごめんね、ちょっと可笑しかったから とりあえず来て、家を紹介するわ」 女の人に誘われて、私はついて行くことにした
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