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しかしここで俺は気づけなかった
この部屋が『誰の』なのかを……
「………」ジー
部屋の扉から視線を感じるなぁ、そう思い扉の方を見ると
「………」ジー
「………」
「………」ニヤニヤ
「………」ダラダラ
バン!
その覗いていた犯人が勢いよく部屋に入ってくる
「ミクルちゃん!ついに私とにゃんにゃんすることにしたのね!」
変☆態☆降☆臨
だがしかし!ここで慌てては向こうの思うつぼだ。冷静に、冷静に
「そ、そんなわけないじゃないれすか……」
噛んら……
それが変態に油だったようで、鼻息を荒くしながら近寄ってくる
「ハァハァ……ミクルちゃん、丁度ここは私の部屋よ!にゃんにゃんしましょ!」
くっ!やはりかっ!ここは変態の部屋だったのか!なぜ気付かなかったんだ俺!
ジリジリと近寄ってくる変態。さっきよりも鼻息が荒くなってきている
黙ってれば美人なのに……
そんな今はどうでも良いことを考えていると変態がついに飛び掛かってきた
「いっただっきまっ!」ドサッ
??あれ?
怖くて目を瞑っていたので何があったかわからない
恐る恐る目を開けると
「大丈夫か」
相変わらずミスト○ンなカームさんがいました
実は服装を変えられなくなった脱力から、腰に力が入らなくなっていたミクルさんでした
そのことをカームさんに言うと、「ウィンドウ」という魔法で浮かせながらロビーに運んでくれた
なんでも、カームさんは心の中で助けを求めた俺の周りの埃やら何やらで感知して来てくれたらしい
いやぁ便利だねぇ
いつの間にかロビーに着いていた
「じゃあな」
「あ!カームさん!一ついいですか!」
「……なんだ」
これは初めて会った時から気になっていた
「もしかしてその服装って誰かに言われたからですか」
「………」ピクッ
少し黙った後、カームさんが口を開く
「……マスターだ」シュン
その一言で転移してしまった
だがやはりマスターは転生者のようだ。それも結構オタクな
まぁ今は関係ないんだけどな
そう頭の隅に置いておいて、折角なので依頼を受けるために受付に向かう
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