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「ルカいる?」
「はいはーい!あっミクルさん!依頼ですか?」
受付につくとルカがごちゃごちゃした書類の作業をしていて、さっきよりも増えていた
「あぁ、初めてでも行けるけど少し難しい、みたいなのないか?」
依頼を受けるのは初めてだし、テンプレだと、あまり難しいのを受けて森の最深部なんて行った暁には、まためんどくさいイベントに巻き込まれる可能性大だ
「う~ん。そういうのはありませんね」
「そうか…」
「あ!でも勘違いはいけませんよ?あるにはあります。でもまずは説明をしないといけないので」
あぁそういえば変態に遮られて聞けなかったな、と思いながら無言で先を促す
「それでは、ゴホン。まず始めに、マスターはバカです。」
あれ?
「仕事をしません。ニートです。自宅警備員です」
これって説明だよね?
「じゃあなぜそんなマスターが経営しているギルドが存続しているか」
たしかにな。聞いてるだけだとただの名ばかり管理職だ
「それはマスターの『強さ』と『結び付き』にあります」
『強さ』はわかる。伊達にマスターをやってないんだろう
「『結び付き』ってなんだ?コネってこてか?」
「ん~、そうも言い換えられますね。ずばりマスターの友人が有名人さんばかりなんですよ」
「たとえば?」
「7大貴族は勿論、王族ですね」
「へ~王族ね~……って王族!?」
「はい。なんでかわからないんですけど、前に見た時は王族にタメ口でした」
まじでマスター何者だよ
「とまぁそれらとの『結び付き』が強いわけです。そしてその『結び付き』の中で、秘密裏にやってほしい、普通のギルドでは無理な依頼、などが回ってくるわけです」
なるほど読めてきた
「なのでうちのギルド員はみんな強いわけです。」
まぁそのマスターがいなくても運営出来てるってことはそうなんだろう
「じゃあもし俺が弱かったらどうしてた?」
「悪いですけどお引き取り願ってました」
だろうな。普通のギルドでは無理な依頼なんて回ってくるんだから『普通』じゃダメだよな
あれ?でもそれでいくと魔力量計るときに驚かれた俺って……
うん、考えないようにしよう
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