転生日記16.5P【学園チート録ー回想編ー】

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「思春期の恋愛感情が爆発した結果、これに尽きるんだそうだ」 恋愛感情。ボクちゃんが男だと思ってた時は少女漫画的な『私のために争わないで!』みたいな感じかと思っていたが、ボクちゃんの性別が明らかになった今、それを当てはめてしまえば『何とか様が見てる』的な展開しかない それを考えれば、前世からヤローにしか見られなかった俺からすれば少しは嬉しいとは思うが、よくよく考えればなんとなくコトの顛末は想像できた 「リョウ=タチバナ。あいつに惚れていたがゆえにお前に決闘を申込み、お前とリョウ=タチバナの空想関係を壊そうとした、とある」 なんでこんなことをするのか意味が分からない、と言いたげなラク先生が二枚目の紙を淡々と読み上げた そう、よく考えればボクちゃんはずっとリョウを見てたし、それになぜかは知らないが男装しているのだから勘違いしても仕方がない 「チャーラ家っつーのは実力主義だからな。何年か前にもこいつの兄貴が在籍してたがクソみてーなチャラ男だったし。まぁ色々あんだろ」 そう締めくくったラク先生。三枚目にはチラッと目を通してたので、その上で公開するような情報ではないと考えたのだろう。それが配慮なのかただの怠惰なのかはわからないが とりあえず、 「はぁ……」 「お、喋んないことに疲れたかエチゼン姉」 ついついため息が漏れ出ても仕方がない それを過敏に聞き取ったラク先生がダルそうな表情をニヤニヤと変え、面白いものを見たように言った 「あんまり自分を偽ってるといつかはどっかが壊れるからな。その点俺はほら、完璧だろ?怠けたいつー自分を貫いてる」 「あんたはそういう悪魔だからだろ」 もう無理です。喋らないとやってられません。ストレスが溜まってしまえば本末転倒です。それに今はラク先生しかいないし 「それに、大体ラク先生がボクちゃんの決闘を受理したからであってーーー」 そこまで言って固まった 寝ていたはずのボクちゃんがボケッとこっちを見てたから 「しゃ、喋らないことで有名なエチゼン姉が……それに先生が悪魔ってグフッ」 一瞬 まさに刹那という時間の隙間をラク先生とのコンビネーションで埋め、記憶末梢に取り掛かった どうやら当分喋れないみたいです
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