転生日記16.5P【学園チート録ー回想編ー】

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「そういえば最初に試した俺に害があるものは効かなかったな……ただ便利だなぐらいにしか思ってなかったけどもしかして……」 最初に、一番最初に『右腕が云々』のような、俺の身体に関することを試した。某錬金術師のような末路を辿りたくなかったら が、それは失敗に終わり、他のことも『俺に害が及ぶもの』はすべてが俺以外にならば通用した ただ便利だなとか、チートだなとか、そんな風にしか思ってなかったが、よく考えればそれは今の現象と繋げられる 『俺に害が及ぶ事柄』に適用されないのではない 『黒ローブが関係する事柄』に適用されないのだ 理由はよくわからないが、これならば『俺の性別が元に戻る』というのが設定できないのも頷ける。だって性別が元に戻ったところで俺への害はないのだ。なのに発動してない 確定ではないが、俺の性別を変えたのはまず間違いなく黒ローブであり、その黒ローブが関わっているから『現実設定』が発動しない 元はと言えばこの『現実設定』だって黒ローブがくれたものであり、その黒ローブの権限を冒すようなことをできるはずがないのだ。そんなことが出来れば下剋上など日常茶飯事だろう ゆえに、俺自身の力では、俺自身に限って性別を変更することが出来なく、かつ黒ローブに関する事柄全てにおいてまったく無力となる これが最初に黒ローブの言っていた『大抵のことは出来るけど俺ほどじゃない』という意味だろう と、自問自答の果てにおおよそ正しいであろう自己完結 「はぁ……」 そして、ため息 だってそうだろう。自分で問題提起して勝手に回答して解答を導き出したのだ。それも概ね正しいだろうという答えを 例えこれが誤解だとしても、自分で一度出した『解』は誤解だろうと『解』。もしも後に正解が出ても、きっと心に留まるだろう 同時に、絶対に元に戻ってやると言う意思が再燃した。それも激しく。小宇宙のごとく と、その前に 「どうしようこの人……」 スースーと気持ちよさそうに寝ているダークエルフ(白)だけど、寝ている時まで眉間に皺が寄っているわけでもないので、ただの美人にしか見えない でもきっと目を覚ましたら蛮行は変わらないんだろうなぁ
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