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いつぞやの、お城で迷子になっちゃったてへっ☆のようなことは今回はないだろう。なにせ他国のお城だし、それにほかのメンバーも勢ぞろいだ
心の中で安心しつつ、そういえばと当然の疑問を聞いてみた
「姉さんたちはハルさんたちが何しに来たかって聞いてないの?」
「私は聞いてないけど……ハクちゃんは?」
「僕も何も聞いてないよ?」
よかった。俺だけじゃなかったのか
俺だけここに来た理由を聞いてないとかだったらそれもうあれだからね。友達に集合場所を指定されてたのに当日になって変更になったのを聞いてないのと一緒だからね
あれは辛かった……と少し遠くに飛んでる俺を不思議そうに二人に見られていると、さっきのメイドさんに受けたショックからか少しのローテンションでレーヌさんが会話に入ってきた
「私、目覚めたわ」
「いや目覚めなくていいので永眠しててくださいお願いします」
「あぁ……今はミクルちゃんの冷たい言葉すら救いだわ……」
ほんとさっきのメイドさん尊敬します。レーヌさんの心をあの数秒でここまでポッキリいくだなんて
そのまま流せるかなと思ったらやはりそこはレーヌさん、多分何に目覚めたのかは聞かないといけないのだろう。めちゃくちゃチラチラ見てるし
「で、何に目覚めたんですか?」
「よくぞ聞いてくれたわね!さすがミクルたそ!」
後ろに効果音でドバーン!!とつきそうなレーヌさんが胸を張って先ほどまでのローテンションを吹き飛ばしながら言った。そしてさすがにたそはないと思いますたそは
「私ね……思うのよ」
「はい」
無駄に神妙な顔つきになってそのきれいな顔を徐々に近づけて……近づけて……近づ…近い近い近い近い近い近い
そして、言い放った
「合法ロリって……素敵やん?」
「誰のまねですかそれ。レーヌさんネクタイつけてないでしょうに」
無駄にネクタイをクイッと動かす真似をし、悟った顔でレーヌさんが言ったのは激しくいつも通りのことで、しかも改めて言わなくてもルカという合法ロリは身近にいる
なぜ今更改まって言ったのかまったくの謎だが、俺の悪い部分なのか、そういうのを逆にこう、なんというか、うん、気になるよね。このあと絶対後悔するとわかってるのに。倒置法ってしゅごい
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