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「どうしたんですかそれ」
軽食をガッツリと食べた。メイドさんも次々と運んできてくれるからなんだか申し訳なかった。がぶ飲みメロンをちびちび飲んだ時ぐらい懺悔したくなった
腹も完全に膨れたあと、お城に来た時のあの凄まじい歓迎ムードでは出店を楽しむのもきついだろうと、部屋でゆっくりすることにした俺たち
ちょっと早いけど寝るのもいいなぁと思って寝る前のトイレに行き、お花畑を咲かせたのち、トイレから出てこのセリフである
神出鬼没で謎だらけ、何一つ明るみに出ていないマスターその人。が、背負ってる人物
珍しい組み合わせだなぁと思いつつ、背負われている金髪の変態を見ればぐったりとして、時折ビクンと震えており、普通の状態ではないことだけはわかる
「そんなに私たちが一緒に居るのが珍しいのかしら」
「いや、まぁ、少なくとも俺がギルドでお世話になってからは一度も見たことのない組み合わせだなぁと」
「マスター×レーヌでは需要は少ないのかしらね。もしかしてレーヌ×マスターの方がよかったかしら?」
「ちょっと待ってくださいね。どこからツッコめばいいのかがわかりません」
「でもごめんなさいね、私自他ともに認めるドSなの。だから受けはちょっと……」
「いやいやいやそんなこと聞いてませんからね!?マスターが言うと冗談に聞こえないからホント勘弁してください!」
「フフ、冗談よ」
クスクスと笑うマスターに一気に力が抜ける
マスターの言動は普段から掴めないので、ただただ疲れるだけなのだ。ハルさんも前にマスターの妖しい言動に引いてたし
「心配しないで。レーヌはただ腰が立たなくなっただけだから」
「腰が……?何かあったんですか?」
レーヌさんが腰が抜けることってなんだろうか。欲望に忠実でドストレートど真ん中直球勝負のレーヌさんがぐったりしてるなんて相当だ
が、よく見たらレーヌさんは腰が立たなくなった割りに幸せそうな顔をしていた
さらに意味が分からなくなった俺に対して、マスターがまた不敵に笑いながら、それこそカミソリシュートばりに鋭角を抉ってきた
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