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冷たい風がなびく11月頃―――
千冬は二年目の冬の中いつも通り学校へ登校していた。
最初のころに比べると随分通学になれて、40分の道のりも軽くなってきていた。
チャイムがなる5分前にいつも着くけど、今日だけはなんか10分についてしまった…
(この時間帯ってホントに人多いよなぁ…)
ふと思いながら自転車を止め、まったりとした気持ちの中自分のロッカーまで歩いていく。
そんな中………
「千冬うぅぅぅぅぅ!!」
ズドドドドドド―――――
(………なんか朝からうるさいやつがきたよ…)
後ろ方からものすごいスピードでスカートを揺らしながら私に走ってくる
ショートヘアーの女の子。
―――ドドドド
(ヤバい…)
ギュウゥゥ
「グエッ」
千冬の変な声を無視し、お構い無く抱きついてくる。
「っおっはよー!!!!!
今日は朝から千冬に会えて幸せよぉ…
って…なんでそんな青い顔してんの!?具合悪い!?」
(…心配してくれる気持ち…嬉しい…
でも…)
「あんた……が首を……絞めてるから…」
「あっ、ごめーん!!
つい千冬に会えたから嬉しくって☆」
しかしその抱きついてくる腕は外すより
だんだんキツくなってきていた。
「ちょっ…マジ…ヤバい…川が…見えてきた……」
(目の前がゆらゆらしてきてるぅー)
気絶寸前の時、助け船が舞い降りた。
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