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耳がなれてくると祭囃子が聞こえてきた。
境内や参道に行くと祭りを楽しむ人々で賑わっている。
「孝ちゃん、今のは、夢?」
「陽菜ちゃん。その手に持ってるのはなに?」
「本当だったのかな。」
「ね、神様はいただろ。」
「うん。」
「みんなに言う必要はないよ。僕たちの秘密にしよう。」
「うん、2人だけの秘密ね。」
「ぜったい言っちゃだめだよ。」
「うん、ぜったいのぜったいに言わない。」
「ぜったいのぜったいのぜったいだからね。」
陽菜ちゃんの顔が明るくなった。
「ねぇ、あっちでカラオケ大会やってるよ、見に行こ。」
「うん、行こ行こ。」
僕は陽菜ちゃんと手をつないで走り出した。
本編おわり
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