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チュンチュン……
「ん、うぅ……」
ひんやりとした早朝の空気、カーテン越しに射し込む陽光に聞こえる小鳥の声。
そんな中、私ことリョウ・K・フリージアはゆっくり体をベッドから持ち上げた。
右手を見れば、赤い髪の青年があどけない寝顔を晒している。やれやれ、国王ともあろう人がそれでいいのだろうか?
ギルバート・フリージア。私の最愛の人であり、夫であり、パートナー。
そして、私とギルに挟まれるようにして、小さな二つの膨らみがゆっくりと上下している。
さて、そろそろ私の家族を起こしますかね。
「ほら、朝よー!起きなさーい!」
毎朝、皆を起こす度に母さんもこんな気持ちだったのかな~って思うんだ。
つまり、幸せって事なんだけどね♪
「うぅっ、朝か……」
先ず起き上がったのはギルだった。ちょっとボサってる頭を掻きながら欠伸までしちゃってる。
「おはよう、ギル」
「あぁ、おはよ…んぅ!?……全く、そういうのは男からだと思うが?」
「先手必勝♪」
ギルがおはようと言う前に、私が唇を塞いだのだ。こういうのも、早起きの特権だよね。
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