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終わり無き終焉
【ψなぜ 裏切った…
赤い砂塵が風に舞いぼくの身体を掠めていく
「私は 裏切ってはない…
ただ…
私の思いに従ったまで…」
対峙する男はぼくに対し遠慮しているようだった。
【ψなにっ!!
お前は
自分の欲望のためにサの国…
いや…魔界を裏切ったのか!】
「私は 天地魔界など興味はない…
私が欲しいのはただ一つ…
若姫…
貴女だ…」
【ψスキル…
お前は…ただそのためだけに…
こんな馬鹿げた事を!】
スキルの目が見開く
「馬鹿げた事…
貴女様にとっては 馬鹿げた事
だが…
私にとっては…
近くにいて もっとも遠くの存在…」
スキルと呼ばれた男は天を仰ぐ
【ψそのために…
若姫は唇を噛み締め拳を握り締める。
【ψ許さない…
絶対に許さない…
若姫は 絶叫する
身体中を黒い気が覆い
怒り
悪意
増悪
に満ち溢れていた。
背中よりでる八つの漆黒の翼が円を描くように広がる。
【ψ行くぞ スキルレム!!】
若姫は 魔力を右手に集中させる。
【ψもう少し 早くお前の気持ちに気がついてやれたら… 】
若姫の目から一滴の涙が零れ落ちる。
「若姫」
……さん?
もうやめて…
二人とも…
これ以上は 争わないでー
…
…
…
‥
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