思い出

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「枇杷が好きという事と、優しい人になりたいという事…あと一つ、この器用な手は無くしたくない」 美容師でも トラック運転手でも いつでも感覚の優れた私の手は人を喜ばす事ができた。 「起用さね…、それは予想してたよ」 疑問に思い視線を上げると 優しく微笑む神谷の顔があった。 「うん、貴方は順調だし問題ないから、次はしばらく来なくて大丈夫。少し体力をつける事…これは宿題」 用紙に私の指紋がついた。 枇杷、思いやり、器用… 確認……クリアしました。
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