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ある時 電話のベルが鳴った。
私は部屋で筋トレをしていた。
腹筋を鍛えていたのだ。
暗い部屋で数を数えながら。
呼ばれるのを待ちながら。
呼吸が落ち着くのを待つ間、
ベルは鳴り続けた。
「もしもし」
相手は神谷だった。
「君のタイミングで良いから、急がずにおいで。場所は覚えているね?」
覚えている…?
自信はないが辿り着ける気がする。
力が満ちている。
受話器を置いた後も 心臓が跳ねていた。
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