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そして何もしないまま中学に入り、そろそろどこの高校を受験するかという頃。 家から200メートル程離れたコンビニで、それはいきなりの遭遇だった。 店の前で群がるガラの悪そうな高校生の集団。 その中の一際目立つ人物に文字通り目を奪われた。 綺麗な人… ぼーっとしていると、集団の一人がこっちに気づいて何か言い出した。 ヤバい…。 急いで目を逸らした瞬間、聞こえた会話の中に見つけた…ハクミツ。 俺は振り返ってしまった。 「おい白光、あいつ見てんぞお前のこと」 あ… 目が…合った…。 人を小馬鹿にしたような、挑発したようなそんな笑いを浮かべたその人は、取り巻きを連れてすぐにどこかへ去っていった。 … もしかして…ほんとに?あの人が? 興奮状態が冷めず、店に入ることも忘れそのまま高鳴る鼓動を抑えながら家に帰ったのを覚えている。 家に着くと部屋に直行し、あの人のことを思い出した。 下の名前まで一緒だった。 … でもこんなことって… 制服…南松上だった…。 不純な理由ではあったけれど、その日から必死に勉強した。 ただあの人に、もう一度会いたくて。
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