71人が本棚に入れています
本棚に追加
先輩…そっちの人だったのか。
「あとメンクイ」
「…そっか」
「大丈夫だよ!結人超フツーじゃん!それ以上でもそれ以下でもない!」
そんな大々的に言わなくても…。
「嬉しくないんだけど…」
そうだよな。あれだけ綺麗な人だ。
自分と同レベルかそれ以上を求めるのが普通かもしれない。
ということは会いに行ったとしても会ってくれないかも…最悪教室の前で門前払い…。
新たな問題に頭を抱えていると、昼休み終了を告げる鐘が鳴った。
授業に身が入らない。
気づくとノートの隅に先輩の名前を書いていた。
学校が終わり家に帰ってる途中、初めて先輩を見たコンビニに寄ろうと思った。
いないことは分かってても…。
店に着いて、飲み物とはちみつレモンの飴を買い、店を出た。
来たときには居なかった集団が、行き来する人達の邪魔になっていた。
ああいうガラの悪い集団を見ると思い出す。
先輩もあんなのに囲まれていたこと。
通りすぎる直前。
「白光」
…
え…
心臓がドクンと大きく波打つように動いた気がした。「白光」と声がしたほうに視線を移す。
すると、ガラの悪いやつらの中央に見つけた。
いた…
白光千秋。
やっと会えた…。
「おい何だよ?なんか用?」
え…
「はっ!いえ、なんでも!」
最初のコメントを投稿しよう!