晴れの雨は

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俺も彼にあわせて立ち上がり、机に広げていた筆記具などを手早く片付ける。 初めて彼の前に立った数年前、俺はまだ遊びながら学んでいられる気楽な身の上。 物書きいう二足目の草鞋を履くことに躊躇もなく、何の戸惑いも感じていなかった。 今、俺はその頃にはあまりする必要もなかった無表情を作らない為だけに少しの笑みに似た情を顔に乗せている。
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