第2話

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お梅というのは芹沢さんの愛人のことだろう。 壬生浪士組筆頭局長 芹沢鴨 彼は本気でお梅を愛し、お梅もまた本気で彼を愛したという。 芹沢さんについての記述に良い物はない。 壬生浪士組に害をなし仲間に殺された芹沢鴨。 彼を生かすことで、壬生浪士組は変わると私は思っている。 「ありがとうございます!芹沢様」 「美弥、だったな。儂を誰だか知らんのか?」 芹沢さんは面白そうに私を見ながら隣に腰掛ける。 「もちろん存じています。壬生浪士組筆頭局長 芹沢鴨様」 「ふん、知っていながらその態度か…。なら今から行く場所も分かっておるな?」 「もちろんです」 にっこりと笑って答えてやった。 すると芹沢さんは何を思ったか私の頭をわしゃわしゃとし始めた。 「っ何ですかいきなり…」 驚きながら尋ねるが答える様子はなし。 というかこの人本当に芹沢鴨?
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