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願いが叶う泉の話しは遠い昔に友人に聞いたことがあった。
その話しは高校生になった私はすっかり忘れていたけどあの泉を見つけた瞬間、これだと直感した。
私の願いが、やっと叶うのだろうか、と期待した。
私の本当の願いは
“この世から私という存在がいなくなること”
でも、どうせいなくなるなら何かしたい。
ふと沖田総司が浮かんだ。
そして、願ったのだ。
あの5つの願い。
叶うことなら、と。
どうせ願うなら、突拍子のないことを、とちょっとした私の遊び心だった。
それでも、私はあの泉に感謝している。
意識が無くなる直前に聞こえた言葉。
普通の人にとっては絶望的な言葉でも、私にも沖田総司を救えるならと笑みが浮かんだ。
容易いことだった。
沖田総司を救えるならそんなこと。
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