武の神

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驚いたのか目を大きくする老人。 「ハハハッ!君はやはり面白い。君の武とはどうやら私の武に近いらしい」 満足げに頷く。 しかし神の姿だが、何故老人なのか。少なくとも意識の内には武と老いは結び付かない。 「私は武を、時や他の何物にも縛られないものだと思っている」 「それはお前の嫌いな力への溺れではないのか?」 「鋭いね。そうさ。武への絶対的な信頼は君の言う通り自らの司る力への屈服だ。でもね、神にも矛盾が無いわけではない。やはりね――」 「やはり、捨て切れないんだよ。武の信念も、大切な神々(なかま)も」
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