武の神

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「端的に言うと、君には異世界へ行って武の何たるやを神々に教えてやってほしい」 「話が見えないんだが」 異世界とやらは百歩譲ったとして、神々に教える、とは何事か。 「説明が足りなかったね。君達人間が神と呼べる程の存在は数多く居る。それらは一柱につき一つ、人が認識し得る程度の概念を司る。私であればそれは武だよ」 しかし、と続ける神。 「神々は自らが司る力に溺れ出したんだ。その実体が人による概念の集合だと言うのにね」 溜息混じりに言う自称神は、その絶対的神聖を除けば我々人間と変わらないのかもしれない。 それにしても言葉遣いが若々しい。ギャップが物凄い。
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