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すると、軽快な足音を鳴らしながら三人に近づく人影があった。
上機嫌に鼻歌を奏でながら近寄ってきたその人影は、丸山の背後に忍び寄ると、一際大声をあげながら丸山に抱きついた。
「あ~やチャン!」
「へ?―――うひゃあ!?」
圭吾を殴り終えた体勢のままだった丸山は隙だらけ。
脇の下から伸びてきた手が掴んだのは彼女の胸だった。
「おや?意外と大きい?」
「ちょっ!?こら!や、止め…っ!?」
身を捩って抵抗する丸山だが、背後より伸びた手は容赦なく彼女の胸を揉んでくる。
「や、やめっ、ん…っ!?」
胸を揉んでくる手に抵抗するために何度となく身を捩った結果、丸山の息づかいは荒くなり、額やうなじにうっすら汗が滲む。
普段強気な丸山が羞恥に顔を赤らめ抵抗する姿はなかなかに男の情欲を擽る。
目の前でそんなことをされれば男なら目が離せなくなるのも当然のこと。
「…なんかエロくね?」
「…ノーコメントで」
遠慮なく凝視する圭吾に対し、顔こそ逸らしている直哉も横目で丸山の姿を窺っていた。
男二人の視線は自然と丸山の羞恥心を更に煽り、今まで出そうとしなかった最終手段に出る契機を作った。
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