1人が本棚に入れています
本棚に追加
「なになに、折角の昼休みに集まって一体なんの話?」
「別にアンタが食いつくような面白い話じゃないわよ」
「そうなの?」
小首を傾げる少女は臍を曲げた丸山ではなく直哉に問い掛ける。
「まーな。圭吾の馬鹿がまた馬鹿なもんを持ち込むなんていう馬鹿な行動を馬鹿みたいに繰り返しただけだ」
「そうね。馬鹿な圭吾らしいあまりにも馬鹿で馬鹿な馬鹿馬鹿しい行動だわ」
「ま、待った待った!君らちょっと人のことを馬鹿馬鹿言い過ぎじゃない!?」
自分のあんまりな評価に声をあげた圭吾だが、現実の荒波は常に彼に厳しい。
「ふーん。よく分からないけど、圭吾が馬鹿ってことには納得した」
「優花ちゃんもお願いだから納得しないでくれないかな!!?」
あまりにも大きな衝撃に圭吾はうちひしがれた。
学力では学年二位でも、普段の行動は留年確定なほどの馬鹿。
突拍子もない圭吾の行動は既に周囲にとっては見慣れたものとなっていた。
「えー。だって圭吾でしょ」
「その納得の仕方に深く傷ついた!?」
自分の胸を押さえて過度なリアクションをとる圭吾に、丸山の機嫌が再び悪くなっていく。
「うるさいわよ、圭吾。周知の事実に一々驚かないでよ」
「まあ圭吾の場合は『周知の事実』というよりは『羞恥の事実』と言った方がいいかもしれないけどな」
「ぐはっ!?」
圭吾は机の上に倒れ伏す。
最初のコメントを投稿しよう!