すこしだけ

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手前のベンチに、男の人がいる 本を読んでいる 茶髪で、メガネをかけていて 日本人らしからぬ顔立ちだった (外国の方かな) でも、日本語の本をスラスラと読んでいたので 日本人と勝手に決めつけた。 私は彼が座っているベンチの一つ隣に座った ギシッと少し音を立ててベンチは動く そんなことを気にせずに私は一つため息をついてリラックスした 手を上にあげて、筋肉をほぐす たった一回それをやっただけなのに、疲れが飛んだ気がした。 そして、再び彼を見る。 ページをめくる、瞬きをする 小さな動きの一つ一つが綺麗で 私はつい見とれてしまっていた。 見とれていると、不意に彼が顔を上げてこちらに気づいた。 目が合ってしまった。 恥ずかしくて、目を背ける。 2分ぐらい目を背けていた 彼が気になったので、目を戻すと
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