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彼女にドキッした自分が信じられなくて、コホンと小さく咳払いし、冷静さを装う。
「ここに、この資料の数字をそのまま入力して。データは必ず保存してくれよ。保存の仕方くらいわかるよな?さっきみたいなヘマをされたら、敵わないからな」
パソコンを見ていた彼女の瞳がまた潤む。
はぁ?
どれだけ泣けば気がすむんだよ?
俺が指示する度に、泣く気なのか?
まだ初日だよ。
これで、一ヶ月持つのか?
いや、持つわけないな。
多分彼女は、明日からもう来ないだろう。
こんな子、一体誰が採用したんだよ。
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