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「リルっ」
「リルちゃんが生きてる価値ないわけないだろっ!」
この世界でも女には嫌われてるけど兄のセルディアもクリュスも私の虜。
他の3人は私がセルディアとクリュスに気に入られてるから私を苛められないみたい、いい気味。
「だって、リルも魔力ないもん……」
「リルちゃんは俺に守られる為に魔力がないんだよ。 こんな奴とは違うっ」
アクト・フィオレに魔法をぶつけるのを止めたクリュスとセルディアは私に近寄って来た。
サラ、アリス、レイアは私を睨んでる。
あっは、そんな般若のように睨んでるなんて可愛くない。
「ありがとぉ。 それで、リル……みんなと遊びたいなぁ」
別に苛めから助けてあげるわけじゃない。
そんな醜い行動を可愛い私の前でされたくないだけ。
じゃなきゃ、誰が好き好んでこんなガキと遊ばなきゃなんないのよ。
「ああ、そうだね。 リルの目にあんな汚い物体を写すわけにはいかない」
「サラ達もそれでいいか?」
セルディアとクリュスに言われたら頷くしかないのか3人も渋々頷いた。
私を睨んできてる癖に自分の意見もないわけ?
「じゃあ、行こう?」
私は5人がアクト・フィオレに背を向けた瞬間に小さな救急箱をアクト・フィオレに投げる。
手当てぐらい自分で出来るでしょ。
笑顔を浮かべたままセルディアとクリュスの腕に抱き付き歩き出した。
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