ラースと私と子供達

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  「もうっ、このこのっ」 捕まってしまえば鬼ごっこからただのじゃれあいに変わる。 ただピケとキルクの毛を撫で回してるだけだけど。 『きゃー!』 『こんなの気持ち良くないんだからなっ、離せよっ!』 撫でると素直に喜ぶピケと言葉ではツンツンしながらも思いっきり尻尾を振ってるキルク。 この私が私以外に可愛いと思えるのはこの2匹だけではないだろうか。 因みにキルクはキルクの言葉の通りに撫でるのを止めたら尻尾がぺたんと垂れ悲しそうに見上げてくるのも可愛い。 実際ラースもキルクもピケも表情は変わらないんだけど、何となく感情がわかる。 ピケとキルクが居たら私はもっと可愛くなるんじゃないの? まあ、利用する気は全くないけど。 利用しなくたって私は可愛いし、2匹も私の友達だ。 『お前ら飯だ』 ウリウリと両手で2匹を撫でていたがラースの言葉を聞き手を離すと2匹は一斉にラースの元に走って行く。 いっぱい運動したらお腹空くからね。 いつも2匹がご飯を食べてる間、私はラースと修行だ。 『今日はピケとキルクと一緒にリルディアにも狩りを教える』 狩りって事は本当に魔物を殺すのか……。 転生する前は私自身が殺さなくても守ってもらえればいいと思ってたけど今はそんな考えはない。  
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