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その世には、世界を支える大樹“神の大樹”がありました。
根を張り巡らせ、大地を生かすのです。
葉の呼吸が、汚れた空気を浄めるのです。
それは地下深くにありました。
一筋の光が射し込む地下深く。
大樹を中心に澄んだ泉と背の低い草花がありました。
壁は大きな水晶が突き出て、一筋の光を数倍の淡い光へと変えていました。
とても美しい場所でした。
見たものが人に伝えたならば、此処こそが理想の美だと伝えたでしょう。
しかし、その地は神域とされて誰一人入ることはありませんでした。
二つの例外を除いて。
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