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「イルニスーーーーーー!」
ヒーストリックが泣き叫んでいた。
「彼女を・・・ここに呼んだのは間違いだったのか・・・?」
所長が立ち上がり、自問自答するように呟いた。
「いや、あいつは・・・姫が生れる前から目をつけていたんだ・・・何て奴だ!」
彰が床に拳を叩きつけながら言った。
その拳に血が滲む。
「また・・逢おうと言っていた・・・我々は彼女を人質に取られたも同然だ、吾らでは到底、束になっても魔王には敵わないだろう・・・」
所長の言葉に誰一人異を唱えるものはいなかった。
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