第 1 章  存在

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数あるドームの一つ、中央ドーム。 人間達が作り上げた巨大なガラスのドームは、強烈な太陽光から辛うじて 人々を守っていた。 まだ未完成な所も有るこの中央ドームは、数多のドーム中では最大の 面積と化学力を終結した最先端の構造だった。 そこに、一人の可憐な少女が住んでいた。 名は イルニス グレイドル。   長い銀色の髪に ブルーグレーの瞳の 華奢な少女だ。 学生の彼女が、友人二人と、帰途についていた。 「ねぇ、イルニス 今日のテスト、どうだった?」 茶髪のローリーとブロンドのエマが、振り向きざまに彼女に問いかける。 「ちっとも。第一、変なテストよね、記号を書いたり、ジュニアスクールの 低レベルな問題みたいよ? 」
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