旅行

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「お前もしかして新しくオカルトサークル入ったって言う沖田?」 後ろから聞こえてきた声に振向くと黒いスーツに黒いネクタイをした 男の人が立っていた。どこかのパーティでも行ってきたのだろうか 髪は綺麗にオールバックにセットされている。 「そうですけど、あなたは?」 私は少し距離を取りながら聞いた。 彼はタバコに火をつけ一度大きな煙を吐き出した後 話し始めた。 彼の名前は蓮見 諒と言い 同じオカルトサークルのメンバーだそうだ。 でも何故私の事が分かったのだろう? 不思議に思っていると 彼は私の考えていた事を察したのか タバコの火を消しながら言った。 「ピアスが見えたから、そのピアスしてる奴珍しいんだよ。俺は前にお前のこと見たことあるし」 ピアス?これは父から10歳の誕生日にもらったものだけれど 何処にでもありそうなのに。 なんか、怪しい。 「怪しくねぇよ。別に何もしないから」 彼は読心術でもあるのだろうか。 「旅行の準備か?」 彼はドラッグストアの袋を見ながら言う。
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