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「起きて、くるみ。...がり...じめた...」
誰?
声がする・・・。
なんて言っているのか
よく聞こえない。
起きなきゃ。
でも、さっき寝たばかりなのに。
あぁ、でも旅行行くんだった。
もう起きなきゃいけないんだ...
私はゆっくりと目を開いた。
そこには...秋がいる。
「秋・・・どうやって入ったの?」
目の前にある顔に向かって私はため息交じりに言う。
「堅いことは気にせず、早くおきて。」
秋は私の右腕を強引に引っ張りベッドから引きずりおろす。
顔を洗ってリビングへ行くと
秋はソファでくつろいでいる。
私は用意しておいたシャツに袖を通し黒いショートパンツをはいた。
髪を梳き薄くメイクを済ませて準備を完了すると
秋はもう玄関にいた。
ドアを開けると唯斗が立っていた」
いつからここにいたんだろうか?
「唯斗くん、くるみの荷物これ、車に運んでください」
くるみは私の荷物入りのバッグを引きずって玄関に運ぶと
唯斗に手渡す。
「わかった、じゃぁ先に車に行っているね」
唯斗はそれだけ言うと私の荷物を持って消えた。
「大学に集合じゃなかった?」
私が聞くと秋はニコリと笑いながら言った。
「絶対起きないからくるみは特別にお迎えだよ。」
くるりと振り返ると秋は足早に家を出ていく。
私もあわてて秋に続く。
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