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「更紗は何であたしと友達になろうと思ったの?」
え、突然すぎるんですけどw
そんな事を言われても…
私にもよくわからないんだよね。
しいて言えば惹かれたのかな…
繊細そうで芯のある姿に。
「特にこれといった理由は無いよ。
ただ、純粋に友達になりたかったの」
大きな瞳がさらに開かれ、頬が微妙に紅潮する。
何、もしかして友達になってくれて嬉しいの?
由奈がそんな事思ってるなんて、信じられない。
「あたし、純粋に友達になってくれる人なんていなかった」
由奈のその強さの陰には様々な闇があるのだろう。
それを話してくれるって言うことは、私の事信頼してくれてるのかな?
だとしたら、嬉しい。
「皆、家柄とかあたしの頭しか見てなかったから。
更紗が初めてなの」
私、今までそんな風に思われた事なんてないからよくわかんないけど…
でも少しわかる。
私もずっと便利ちゃんだったから。
親友なんていなかったし、中途半端な関係の友達しかいなかったから友達なんてそんなもんだと思ってた。
人見知りだったし、嫌われるのが怖くてみんなの顔を窺ってばかりいた。
私にとっても自分をさらけ出せるのは由奈が初めてだった――――。
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